前日にムーディーズがポルトガルの長期信用格付けを、いきなり4段階も格下げしたことに
よって、市場は一時大混乱となり、ユーロは一方的に売られる展開となりました。
ムーディーズ側としては、EUとIMFの融資に対する対応が甘く、ポルトガル政府だけでなく、
民間の金融機関にたいしても債務返済に対する姿勢を厳しく問うべきだと考えているようです。
このため、もしさらに厳しい対応をすればネガティブから安定的に引き上げるようです。
「転載開始：ロイター」
『ポルトガル格付け見通し、債務問題の民間関与次第＝ムーディーズ』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110706-00000524-reu-bus_all
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは５日、ポルトガルの格付け見通しに
ついて、欧州連合（ＥＵ）が債務問題を抱える欧州諸国に今後支援を行う際、
民間部門の関与を求めるかどうかに左右される、との見解を示した。
ムーディーズのアナリスト、アンソニー・トーマス氏はロイターとのインタビュー
で、ポルトガルの格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更する
可能性がかなりある、と指摘。
ただ、見通し変更は、欧州の政策当局者が、民間部門の債権者に対する姿勢
を変えるかどうか次第だとの認識を示した。
さらに、同国の格付けにとってプラスとなる要因は、ポルトガルが財政赤字削減
目標を達成するか、もしくは、目標以上の成果をあげることだとの見方を示した。
ムーディーズは５日、同国の「Ｂａａ１」格付けを４段階引き下げ「Ｂａ２」とした。
「転載終了」
ポルトガルは新政権が誕生したばかりなんですが、議会のしょっぱなから財政再建のための
法案について協議されています。しかし、なかなか前に進むことができません。
国民は緊縮財政に大反発です。そうした中、先日ポルトガルの首相自ら年末のボーナスに対し、
50％の課税を提案して大きな話題となりましたが、承認は得られうにもありません。
残念ながら現政権も長くなさそうだなと正直思いました。
